幼児期は体や脳が育つ黄金期です。
この時期は5大栄養素はもちろん、鉄を不足させないことも重要です。
乳幼児期にも必要な鉄
鉄はミネラルの1種で血液中のヘモグロビンの素となる成分です。
血液中のヘモグロビンが酸素を全身に運搬するという働きを担っているため、
不足すると、酸素が十分にいきわたらないという状況になります。
身体や脳の成長には酸素が不可欠であり、さらに鉄は中枢神経の発達にも関わっており、
乳幼児の発達に欠かせない栄養素の一つです。
鉄分は胎児期に体内に蓄積されて生まれてきますが、
正産期に標準体重で生まれた子の場合で生後5~6か月ごろから不足し始めます。
鉄を不足させないためにも、積極的に摂取していくことが大切!
鉄不足になるとどうなる?
鉄不足によるヘモグロビン量が減っている状態を鉄欠乏性貧血と言います。
乳児期に鉄が不足すると全身への酸素供給量が下がるため
精神能力や運動能力の発達に影響がでます。
幼児期でも脳や運動能力に大きな影響を与えると言われています。
起こりやすい症状
- 集中力や認知力の低下
- 情緒が不安定
- 疲れやすくなる
- 体の発育の遅れ
- 運動能力の低下
こんな場合は要注意!
こんな場合は通常よりも鉄不足が心配です。
- 低出生体重児だった
- ママが貧血
- 離乳食の開始が遅い
- 食べる量が少ない
- 運動量の多い子
- 急激に体が成長したとき
低出生体重児の場合、蓄えていた鉄が不足し始めるのが生後3、4か月ごろからと早いため鉄不足のリスクが高まります。
標準体重で生まれていても、母親が貧血で完全母乳育児だと母乳に含まれる鉄分も少ないため要注意!
通常であっても、体内のたくわえと母乳では足りなくなった鉄を離乳食で摂取し始めますが、この開始が遅れると鉄不足のリスクがあります。
意識して取り入れたい!鉄を多く含む食事
- 豚レバー
- 牛の赤身
- まぐろやかつおなどの赤身の魚
- 豆腐、納豆などの大豆製品
- しじみ、あさり
- 小松菜
- プルーン
ビタミンCも合わせて摂取しよう!
鉄は吸収されにくい食材なので、
吸収を助けるビタミンCも一緒に摂取するのがおすすめ!
鉄不足が心配な場合
幼児期は食べムラや偏食、小食など食事のトラブルが出やすい時期でもあるため、
思うように栄養が摂取できないこともあると思います。
そんなときは、フォローアップミルクを料理に使用するのもOKだと思います!
毎日コツコツ摂取を
毎日の食事でちょっと意識しつつバランスよく食べることが鉄不足を予防します。
毎日の食事で無理なく取り入れていきたいですね。