運筆とは、鉛筆を自由に動かすための力のことで、
この力を身についているかどうかで将来の学習に大きな差が生まれると言われています。
今回はそんな運筆についてまとめてみました。
運筆とは
鉛筆(筆記具)を自由に操る力のことです。
この力が弱いと、少し字を書くだけでも疲れてしまったり、
思い通りに鉛筆(手首)を動かせずに正しい文字が書けずストレスを感じるといったことが起こります。
その結果どんどん勉強が苦手に・・・
勉強に対する苦手意識を持たないようにするためにも、
就学前に鉛筆を使う練習をすることはとても効果的です。
運筆で期待できる効果
- 安定した筆圧が身につく
- 書く際の手首の動きが身につく
- 集中力が身につく
- 見る力が身につく
- 学習の習慣が身につく
安定した筆圧
鉛筆を適切な力で持つことで筆圧を調整でき、
長時間学習しても疲れにくくなるといった効果があります。
特に、小学校に入ってから急に書くことが増えると差が出始めます。
手首の動き
鉛筆を上手に扱えることで、思い通りに鉛筆を動かせ
新しく習う文字を正確に書くことができるため学習に対する難しいという苦手意識が生まれにくくなります。
他にも、文字を書くのもスムーズなため早く正確に書きとることができ
学習効率のアップにも期待できます。
集中力
短時間でも取り組みに集中することで、徐々に集中力が長く続くようになります。
最初は短い線を引くことから、段階的にステップアップすることで最終的には複雑な迷路もこなせるほどの集中力がついていきます。
見る力
最初は、まっすぐの線を結ぶことも難しいかと思います。
その理由は鉛筆を持ち慣れていないからというものだけでなく、
見る力が弱いことが原因でもあります。
運筆練習は鉛筆を持つ練習だけでなく、先を見ながら操作する見る力も身に付きます。
学習の習慣
運筆学習を始めたら、毎日同じ時間に取り組むことで
学習をする習慣の基礎を身につけることができます。
徐々に学習内容を増やしていっても学習する習慣があれば楽に取り入れることができます。
運筆のすすめ方
始める時期
- 子どもが書くことに興味を持った時
- 手の3指がある程度自由に使えるようになったら
3指でスプーンを持てるようになっていると鉛筆も無理なく正しく持てます。
クレヨンで絵を描くことはいつから始めてもいいと思いますが、
鉛筆での運筆練習は早く始めても持ち方を教える時に大変なので、
無理に早く始めなくてもいいのでは?と思っています。
始め方
最初から文字などを書かせようとはせず、
文字の基本である左から右に向かう直線や上から下に向かう直線を練習するのがおすすめ。
次にギザギザや波線、〇や×、△などの記号へと進んで行くとスムーズです。
ポイント
- 幼児用の鉛筆を使う
- 最初から正しい持ち方を教える
- 出来なくても気にしない
鉛筆は幼児用の6Bくらいの濃さで、形が3角形の太いものを使用すると
持ちやすく書きやすいです。
持ち癖がつくと直すのはとても大変なので鉛筆は最初から正しく持つように教えます。
大人は当たり前のように簡単に鉛筆を持ち字を書けますが、
子どもにとっては鉛筆を持つということだけでもとても疲れます。
無理にたくさんやらせずに、少しずつ頑張りを認めながら
根気よく教えていけば、幼児でも鉛筆を正しく持って線が書けるようになります。
運筆練習でよくある点と点を結ぶという凄く簡単そうなこの動作も、子どもにとってはすごく難しいこと。
この動作には手を動かすこと以外にも
書きながら行き先を目で見るということができないと上手くはできません。
複数の動作が含まれており、スラスラとできることではないので
出来なくても気にせず楽しく取り組んでください!
おすすめ教材
ワークだと毎日使うにはコストがかかりすぎるため、
無料で配布してくれている学習プリントがおすすめです。
家にプリンタがなくても、近くにセブンイレブンがあれば、
ネットプリントアプリを使用して印刷することができます。
毎日コツコツと!
運筆は幼児期に取り入れておきたい学習の一つです。
すぐに効果が目に見えるようなものではありませんが、
毎日楽しく続けることで数年後に成果が表れます。
毎日楽しく続けていきましょう!
わが家では、クレヨンでのお絵かきと運筆は分けて考えているため、
運筆とは鉛筆で線を書く活動のことを指しています。
お絵かきも知育にとても良いので、鉛筆よりもずっと先に自由にたくさん描かせるようにしています。